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見た映画  大鹿村騒動記

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見た映画

大鹿村騒動記

 

タイトルからするとすごく面白くなさそうだったんだけど、気分沈んでて無気力だったので、途中から見始めた。

舞台は長野県 大鹿村。現存する村。鹿料理が名産。そこの村には、大鹿歌舞伎っていう、伝統的な歌舞伎がある。地元の人々が長年演じてきた毎年恒例の行事。その歌舞伎の主人公を務める、この映画の主人公、旅館経営の善さんは、18年前に、妻 貴子 に逃げられている。しかも貴子は、善さんの親友 治さんとのかけおちだった。善さんは追いかけもせず、一人寂しく暮らしていた。そこに、歌舞伎の公演5日前、ひょっこり貴子が帰ってくる。しかも、記憶障害で善さんのことも忘れている。

映画は、公演5日前から、公演当日までを描いている。善さんと貴子、それを見守る、様々な事情をを持った村人たちの様子を、丁寧だけどコミカルに描いた作品。

 

この映画の公開3日後に、善さん役の原田芳雄さんが亡くなっているので、彼の遺作になる。

 

レビュー

映画自体はそんなに古くないんだけど、役者の話し方が昔の映画であるような錯覚を覚える。というのも、昔の映画は観客のことをあまり気にせず、早口で話すし、場面のリアルさ、会話の自然さを重視する傾向があるからだ。。任侠ものなどは特にその傾向がみられる。

印象に残ったのは、貴子役の、大楠道代。記憶障害の貴子の狂気が感じられた。それだけでなく、善さんを舞台裏から見つめるときの顔がいろいろな含みがある顔で、彼女の表現の厚さを感じた。歌舞伎を演じる時の着物姿も艶やか。

 

主題歌が、「太陽の当たる場所」 忌野清志郎なのも、今となっては感慨深いものがあって、聞き入ってしまった。